ANAカードとJALカードはどっちがマイルが貯めやすい?マイルの貯め方・還元率・ポイントアップで比較!
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「クレジットカードでマイルを貯めたい!」
そう考えるもANAカードとJALカードのどちらを選ぶべきか悩まれる方は多いはずです。
どちらのクレジットカードも、貯めたマイルは国内外どちらの旅行にも使えますし、ポイントアップ特典も豊富。甲乙をつけがたいところです。
そこでこの記事では、基本スペックのほか、どちらのカードがよりマイルを貯めやすいかなど、さまざまな角度からANAカードとJALカードを比較してまとめました。
ANAカードとJALカードのどちらにしようか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ANAカードとJALカードの基本スペックを比較
早速、ANAカードとJALカードを基本スペックから比較していきましょう。
なおANAカードとJALカードには、どちらもさまざまなスペックのカードが用意されています。
ここでは、「一般カードのスペック+Suicaチャージでマイル還元」が可能である「ANA Visa Suicaカード(以下ANA Visa Suica)」と「JALカードSuica」を比較していきます。
ANA Visa Suica | JALカードSuica | |
---|---|---|
券面デザイン | ||
年会費 | 初年度無料、 2年目以降2,200円(税込) |
初年度無料、 2年目以降2,200円(税込) |
家族カード | 発行なし | 初年度無料、 2年目以降1,100円(税込) |
ETCカード | 初年度無料、 2年目以降550円(税込) ※年1回以上のETC利用で 翌年度無料 |
524円(税込) |
申込資格 | 高校生を除く18歳以上の方 | 高校生を除く18歳以上の方 |
国際ブランド | Visa | JCB |
通常還元率 | 0.5% | 0.5% |
海外旅行傷害保険 | なし | 最高1,000万円 |
国内旅行傷害保険 | なし | 最高1,000万円 |
ショッピング 保険 |
海外利用分のみ年間50万円 | なし |
表を見てのとおり、ANA Visa SuicaもJALカードSuicaも基本的なスペックは大きく変わりません。
ここからはもう少し詳細に、基本的なスペックを比較していきましょう。
ANA Visa Suicaは年会費割引あり
ANA Visa SuicaとJALカードSuicaの年会費は、ともに「初年度無料、2年目以降2,200円(税込)」です。
ただしANA Visa Suicaに関しては、以下の条件を満たすことでそれぞれ年会費割引が受けられます。
- WEB明細書サービスの利用:550円割引
- マイ・ペイすリボの登録・年に1回以上の利用:1,249円割引
WEB明細書サービスの利用に関しては、誰でもすぐに始められますので、ANA Visa Suicaの2年目以降の年会費は実質1,650円(税込)と考えても良いでしょう。
なお、2つの条件を満たしても適用されるのはより高い割引額1つのみ。マイ・ペイすリボに登録した場合の年会費は、826円(税込)となります。
ETCカードはANA Visa Suicaが条件付き無料
どちらのクレジットカードでもETCカードを追加発行できます。
ただしJALカードSuicaだと初年度を含め、毎年524円(税込)の年会費が必ずかかります。
一方、ANA Visa Suicaは初年度の年会費が無料。さらには2年目以降も年1回以上の利用で無料になるため、実質年会費無料でETCカードを利用できます。
国際ブランドはそれぞれ1つ
ANA Visa Suicaは、カード名にもあるとおり「Visa」ブランドのみです。一方、JALカードSuicaは「JCB」ブランドのみになります。
どちらも日本国内のお店であれば利用できなくて困ることはありませんが、世界での利用も含めるのなら、VisaブランドのANA Visa Suicaが重宝するでしょう。Visaは世界シェア率No.1の国際ブランドなためです。
JCBに関しては国内シェア率こそ高いものの、世界シェア率ではおよそ1%。ハワイでは利用できる加盟店は多いようですが、基本的に海外ではほとんど利用できないと考えて良いでしょう。
なお、Suica機能が付帯していないJALカードであれば、VisaやMastercardも選択できます。Suicaを利用する予定がないようであれば、それらのクレジットカードも検討の価値があるでしょう。
- JALカードの国際ブランド
大きな違いはマイルの貯まり方
おおまかな基本スペックはそこまで変わらないANA Visa SuicaとJALカードSuica。しかしマイルの貯まり方には大きな違いがありますので、こちらもチェックしていきましょう。
結論からいいますと、マイルの貯まり方ではANA Visa SuicaをはじめとしたANAカードがおすすめです。
ANAカードはポイントをマイルに交換する
ANAカードでは、カードを利用することでVポイントが貯まります。つまり、ANAマイルが直接貯まる訳ではなく、VポイントからANAポイントに交換する必要があるのです。
なおポイントの貯まり方は、カードの月間累計利用金額200円ごとに1ポイントの付与。1ポイント=1マイルで交換できるため、通常マイル還元率は0.5%です。
そのほか、Vポイントには2年間の有効期限が定められています。
- ANA特典航空券ガイド
JALカードはマイルが直接貯まる
JALカードでは、カードを利用することで直接JALマイルが貯まります。ANAカードよりも交換の手間がかからない点は、JALカードが優れている点といえるでしょう。
マイルの貯まり方は、毎回のカード利用金額200円ごとに1マイルの付与。マイル還元率はANAカードと変わらない0.5%です。
なおJALカードでは、ETCの利用でも直接マイルが貯まります。
- JAL特典航空券ガイド
Suicaチャージでもマイルが貯まる
ANAカードもJALカードも、Suicaチャージでポイント(もしくはマイル)を貯めることができます。
ANAカードでは、Suicaチャージ200円ごとに1ポイントのVポイントが付与。ポイントの貯まり方もマイルへの交換方法も通常のカード利用と変わりません。
一方、JALカードでは、Suicaチャージ1,000円ごとに15ポイントのJRE POINTが付与されます。
貯めたJRE POINTは、「1,500JRE POINT:500マイル」で交換できるため、マイル還元率は0.3%です。
しかし、年会費4,950円(税込)の「ショッピングマイル・プレミアム」に加入すれば、マイル還元率が1.0%にまでアップします。
そのほか、JRE POINTの有効期限は、24ヵ月後の月末までです。ただし、ポイントの獲得や利用がある度に、有効期限は2年間延長されます。つまり、JRE POINTの有効期限は実質無期限です。
有効期限では、ANAカードが有利
ここまでの話をまとめますと、JALカードはマイルへ交換する手間もなく、JRE POINTなら有効期限が実質無期限。一見、JALカードが良いように思えるのではないでしょうか。
しかし、JALカードの利用で貯まるのは基本的にJALマイルであり、JALマイルの有効期限は3年間です。
これがANAカードだと、「Vポイント2年」+「ANAマイル3年」で最長5年の有効期限になります。
より長い期間、より多くのマイルを貯めたいのであれば、ANAカードがおすすめでしょう。
マイル還元率で比較
つづいては、マイル還元率でANAカードとJALカードを比較していきましょう。
結論からいいますと、マイル還元率についてはどちらも差がありません。
ANAカードは2倍コース登録でマイル還元率1.0%
ANAカードにはVポイントをマイルに交換するためのコースが2つ用意されています。
- 1倍コース(無料):1ポイント=1マイル
- 2倍コース(移行手数料 税込6,600円/年度ごと):1ポイント=2マイル
1倍コースは移行手数料がかからない代わりに、マイル還元率は0.5%。
2倍コースは移行手数料がかかる代わりに、マイル還元率が1.0%にアップします。ANAマイルをしっかりと貯めたいのであれば、2倍コースがおすすめです。
なお、マイルへの移行方式も「応募方式」と「自動移行方式」から選べますが、おすすめは応募方式です。
応募方式にして、マイルへの移行タイミングをVポイントの有効期限である2年ごとにしましょう。すると、移行手数料の発生も2年に1回になるため、お得です。
JALカードはショッピングマイル・プレミアム加入でマイル還元率1.0%
JALカードの通常マイル還元率は0.5%です。
しかし、Suicaチャージの項目でも説明しました年会費4,950円(税込)の「ショッピングマイル・プレミアム」に加入すれば、マイル還元率が1.0%にアップします。JALカードを100円利用するごとに1マイルが付与されます。
なお、ショッピングマイル・プレミアムは毎年年会費がかかるため、ANAカードで2年に1回移行手数料を払う場合と比較しますと、この点では差がつきません。
Apple Pay利用でもマイル還元
ANAカードはApple Pay(iD)の利用でも、通常利用と同様の還元率(0.5%〜1.0%)でVポイントが貯まるので、マイルへの交換が可能です。
一方、JALカードはApple Pay(QUICPay)の利用でも、通常と同じ還元率でJALマイルが付与されます。
ポイントアップ特典で比較
つづいては、ポイントアップ特典でANAカードとJALカードを比較していきましょう。
どちらのクレジットカードにもポイントアップする特約店やネット通販、ボーナスマイルなどが用意されています。
ただし結論としては、ANA Visa Suicaがおすすめです。なぜなら、ANA Visa Suicaだと、マイ・ペイすリボの利用条件を満たすことでボーナスポイントがもらえます。
さらには毎年もらえる継続ボーナスポイント(マイル)も、JALカードだと搭乗が必須なのに対し、ANAカードはカードの更新のみでもらえてお得です。
ANA Visa Suica
ANA Visa Suicaのポイントアップ特典は以下の5つです。
- マイ・ペイすリボでボーナスポイント
- ANAカード特約店で0.5〜1.0%還元のボーナスマイル
- ネット通販でポイント2倍以上
- ANAグループ便フライトボーナスマイル
- カード更新ボーナスマイル
詳細をチェックしていきましょう。
マイ・ペイすリボでボーナスポイント
リボ払いサービス「マイ・ペイすリボ」を利用し、リボ払い手数料が1円でも発生した月にはボーナスポイントがプレゼント。その月の累計利用金額200円ごとに1ポイントのボーナスポイントが付与されます。
ボーナスポイントは5ポイント=3マイルのレートでANAマイルに移行が可能です。
そのため、2倍コースを選択している場合には、マイル還元率が1.3%までアップします。
なおマイ・ペイすリボでは毎月の支払金額を調整することが可能。リボ払い手数料がギリギリ発生する金額を狙うことで、手数料を最小限に押さえつつ、メリットだけを得られます。
ANAカード特約店で0.5〜1.0%還元のボーナスマイル
ANAカード特約店「ANAカードマイルプラス」でのお買い物では、通常のポイントに加え、100円または200円ごとに1マイルのボーナスマイルが付与されます。
2倍コースを選択している場合には、セブン-イレブンで1.5%、ENEOSでは2.0%の還元率となりとてもお得です。
さらにANA国内線・国際線の機内販売では、10%OFFで商品が購入できる割引優待もあります。
以下はANAカード特約店の一例です。
ANAカード特約店 | 付与ボーナスマイル |
---|---|
ANA国内線、国際線航空券 | 100円に1マイル |
ANA国内線、国際線機内販売 | 100円に1マイル |
セブン-イレブン | 200円に1マイル |
スターバックス | 100円または200円に1マイル |
マツモトキヨシ | 100円または200円に1マイル |
高島屋 | 200円に1マイル |
大丸・松坂屋 | 200円に1マイル |
ENEOS | 100円に1マイル |
ANAグループ便フライトボーナスマイル
ANAグループ便の搭乗時、ANA Visa Suica会員は区間基本マイル×10%のボーナスマイルがもらえます。
カード更新ボーナスマイル
ANA Visa Suicaは、毎年のカード更新時に1,000マイルのボーナスマイルが付与されます。
- ANAマイルのお得な貯め方
JALカードSuica
JALカードSuicaのポイントアップ特典は以下の5つです。
- JALカード特約店利用でマイル2倍
- ネット通販でマイル付与
- 入会搭乗ボーナスマイル
- 毎年初回搭乗ボーナスマイル
- JALグループ便搭乗フライトボーナスマイル
詳細をチェックしていきましょう。
JALカード特約店利用でマイル2倍
JALカード特約店でのお買い物では、マイル還元率が2倍にアップします。
そのため、ショッピングマイル・プレミアムに加入していれば、マイル還元率が2.0%です。
JALカード特約店には以下の店舗が含まれます。
- JALグループ航空券
- ファミリーマート
- イオン
- スターバックス カード
- マツモトキヨシ
- 松坂屋
- ロイヤルホスト
- ENEOS
ネット通販でマイル付与
JALカードの会員向けサイト「JALマイレージモール」を経由してのお買い物では、別途追加でマイルが付与されます。
以下はJALマイレージモールに登録されている店舗の一例です。
Amazon | 200円に1マイル |
---|---|
LOHACO | 200円に1マイル |
エクスペディア | 100円に3マイル |
楽天トラベル | 1予約で50マイル |
入会搭乗ボーナスマイル
JALカードSuicaに入会後、はじめてJALグループ便に搭乗した際には、1,000マイルのボーナスマイルがもらえます。
毎年初回搭乗ボーナスマイル
入会2年目以降は、毎年最初の搭乗時に1,000マイルのボーナスマイルがもらえます。
JALグループ便搭乗フライトボーナスマイル
JALグループ便の搭乗時、ANA Visa Suica会員は区間基本マイル×10%のボーナスマイルがもらえます。
- JALマイルのお得な貯め方
審査基準で比較
つづいては、審査基準でANA Visa SuicaとJALカードSuicaを比較していきますが、結論からいって、審査基準には大きな差がないと予想されます。
申込資格については、ANA Visa SuicaもJALカードSuicaも「高校生を除く18歳以上の方」のみです。
学生や専業主婦でも申し込みができる点から、どちらにしても審査基準が特別に高いクレジットカードではないといえるでしょう。
ただし、過去に三井住友カードやJCBカードを利用して、支払いの遅延をはじめとした不誠実な行動を取っているようであれば、審査に影響する可能性があります。
また、ANA Visa SuicaもJALカードSuicaも発行にかかる期間は2〜3週間程度です。即日発行には対応していないため、余裕をもって申し込みを行いましょう。
付帯保険で比較
つづいては、付帯保険でANA Visa SuicaとJALカードSuicaを比較していきましょう。
ANA Visa Suicaには旅行傷害保険、JALカードSuicaにはショッピング保険が付帯しています。しかしどちらの保険も手厚いものではなく、実用的な保証内容とは言えません。
ANA Visa Suicaには、海外旅行・国内航空保険が付帯
ANA Visa Suicaには、海外旅行傷害保険と国内航空保険がどちらも最高1,000万円まで補償されています。
ただし、旅行時に利用頻度が高い傾向にある傷害・疾病治療の補償は対象外です。
海外旅行傷害保険 | 死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 |
---|---|---|
救援者費用 | 最高100万円 | |
国内航空傷害保険 | 死亡・後遺障害 | 最高1,000万円 |
国内旅行傷害保険 | なし |
JALカードSuicaには、海外利用分のショッピング保険が付帯
JALカードSuicaには、海外利用分の買い物に対し、ショッピング保険が付帯しています。
補償金額は年間50万円まで、対象期間は商品の購入日から90日以内、対象となるのは破損や盗難による損害です。
自己負担額は1事故につき1万円とやや高い印象があります。
よりお得にマイルを貯めたい方にはANA Visa Suica
ここまでさまざまな点でANA Visa SuicaとJALカードSuicaを比較してきましたが、マイルの貯めやすさを重視するのであれば、ANA Visa Suicaをおすすめします。
通常マイル還元率自体はどちらのカードとも最大1.0%ですが、ANA Visa Suicaは「マイ・ペイすリボ」を上手く利用することでマイル還元率1.3%まで引き上げが可能。
また、マイ・ペイすリボを登録し、年に1回以上利用すれば翌年の年会費に割引がかかり、2年目以降も826円(税込)という安さでANA Visa Suicaを利用できます。
そのほか、年1回以上の利用でETCカードの年会費が実質無料になることや、マイルの有効期限が工夫次第で最長5年になるのも嬉しいメリットです。
以上のことから、「ガツガツとマイルを貯めたい」や「じっくりと時間をかけてマイルを貯めたい」方には、ANA Visa Suicaをおすすめします。
マイルを直接貯めたい方にはJALカードSuica
JALカードSuicaなら、JALマイルが直接貯まるため、ポイント移行に手間をかけたくない方におすすめです。
また、特典航空券の交換に必要なマイル数はANAマイルよりもJALマイルのほうが少なめです。
特に繁忙期ではANAマイルとJALマイルに大きな差がつくため、繁忙期に旅行したい方にとっては大きなメリットとなり得るでしょう。
ANA Visa Suicaと比較するとネックとなる有効期限についても、JALカードSuicaならJALマイルだけでなく、実質無期限で貯められるJRE POINTも貯まることで多少はカバーされます。
そのほか、毎日の生活で頻繁に利用しやすいファミリーマートやイオンでもマイル還元率が2倍になるのもポイント。
「なるべく手間をかけたくない」や「日常的に多くJALカードを利用しようと思っている」のなら、JALカードSuicaをおすすめします。
「マイルの貯めやすさ」VS「手間のかからなさ」で選ぼう
ANAカードとJALカードのどちらを選ぶべきかは、以下がポイントとなります。
- ANAカードはマイルの貯めやすさが魅力
- JALカードはマイルへの移行が不要な手間のかからなさが魅力
- 年会費の面でもお得なのはANA Visa Suica
ここまでの比較ももとに、どちらのクレジットカードが自分にぴったりなのかを考え、申し込んでみてください。
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