クレジットカードのポイント付与条件は必ずチェック!還元率が大きく変わる!
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クレジットカード選びの選択基準として、ポイント還元率は大きな判断の材料となりますよね。
ポイント還元率とはクレジットカードを使って買い物をした金額に対して、何%のポイントが付与されるのかというものです。節約志向の強い方ほどポイントの還元率を気にしてカードを選ばれているのではないでしょうか。
例えば、100円の利用に対して1ポイント1円相当のポイントが1ポイント付与されるカードの場合は還元率1%。
また、1000円の利用に対して1ポイント1円相当のポイントが20ポイント付与されるカードであれば2%となります。
当然、還元率1%のカードよりも還元率2%のカードの方が、お得なカードであると思えます。
しかし、ポイントを効率的に貯めるためには、ポイントの還元率だけでは測れない部分があるのです。
目次
甘く見てはいけない、端数の切り捨て
単純に考えると、ポイント還元率1%のカードよりも2%のカードの方がお得であると思うのは自然なことです。
ところが、中には還元率が1%のカードの方がお得になってしまうケースもあるのです。
その理由になってくるのが、ポイントの付与に満たない「端数の切り捨て」です。
- 100円ごとに1円相当のポイントを還元=還元率1%
- 1000円ごとに20円相当のポイントを還元=還元率2%
両者のカードを比較すると、還元率では1000円ごとにポイントが付与されるカードの方が優れています。
しかし、100円ごとにポイントが付与されるカードと1000円ごとにポイントが付与されるカードでは、ポイントの対象にならずに切り捨てられてしまう端数に大きな開きがあります。
- 100円ごとのポイント付与のカードでは99円
- 1000円ごとのポイント付与のカードでは999円
1000円ごとのポイント付与のカードでは、まさに999円もの金額がポイントに還元されずに切り捨てられてしまうのです。
コンビニなどでの少額の買い物が多く、クレジットカードの利用で少額決済が多い方などは、1000円ごとのポイント付与のカードではポイントを全く貯めることが出来ないケースもあります。
このように、表面上のポイント還元率のみではなく「ポイント付与条件」も重視したカード選びをするのが、本当に正しいクレジットカード選びと言えるのです。
クレジットカード毎にポイント付与される条件の種類
ポイント付与条件とは、クレジットカードを利用したときに「いくらの利用で」「どのタイミング」でポイントが付与されるか、と言う条件のことです。ポイント付与条件は、それぞれのクレジットカードによって設定されており、大きく分けて4つの付与条件に分けられます。
ここでは月に9900円利用した時に、どの程度ポイントを貯めることが出来るかシュミレーションしてみましょう。
100円(税込)=1ポイント 利用毎
利用ごとに1ポイントが付与されるカードで、月間9900円の買い物をした場合。
- 100円の買い物を99回=99ポイントの付与
- 99円の買い物を100回=ポイント獲得ゼロ
これは非常に極端な例ではありますが、利用ごとのポイント付与のカードではバカにならない金額の端数が切り捨てられてしまいます。
現実的な例として990円の買い物を10回した場合でも、90円が10回切り捨てられてしまうことになり、9ポイント分損をしてしまうことになってしまいます。
100円ごとのポイント付与だと、一見ポイントが貯まりやすいように感じられますが、意外と切り捨てられてしまう端数は多くなってしまうのですね。
100円以下四捨五入
クレジットカードのポイント付与条件の中には100円以下のポイントにならない99円以下の端数を、完全に切り捨てるのではなく「四捨五入」してくれるカードがあります。
利用ごとの100円以下の端数切捨てのカードの場合、99円の買い物を100回した場合でも1ポイントも獲得することが出来ません。
しかし、100円以下四捨五入のカードであれば、しっかり100ポイントを獲得することが出来るのです。
極端な例を言えば、50円の買い物を198回することで、月間9900円の買い物で198ポイントを獲得することも可能なのです。
非常にお得な四捨五入のカードですが、ポイント付与条件で100円以下四捨五入が設定されているカードは、ごく僅かで限られています。
また、やはり49円以下の端数は利用ごとに切り捨てられてしまいますので、月間に累計するとバカにならない金額の端数が切り捨てられてしまうのです。
100円(税込)=1ポイント 月額累計
利用ごとのポイント付与とは異なり、月額の累計金額に対してポイントが付与されるポイント付与条件のカードもあります。
月額累計の付与で、100円につき1ポイント付与されるカードであれば、最大で切り捨てられる端数は99円で済みます。
月間9900円の利用の場合ではしっかり99ポイント獲得することが出来ますので、優秀なポイント付与条件であると言えるでしょう。
1000円(税込)=10ポイント 月額累計
同じく月額累計でのポイント付与で、1000円ごとにポイントが還元されるカードではどうでしょう。
月に9900円の利用の場合では90ポイントを獲得することが出来ますが、900円はポイントにならない端数として切り捨てられてしまいます。
月額累計の付与では端数が切り捨てられてしまう回数は1回で済むものの、最大で999円がポイントにならずに切り捨てられてしまうのですね。
節約家必見!1番お得なポイント付与条件
上記の比較を見てもわかるように、利用ごとの付与よりも月額累計の付与、そして1000円ごとの付与よりも100円ごとの付与の方が有利な付与条件であると言えます。
利用ごとの付与で100円以下四捨五入のカードもお得ですが、まれなケースですし、49円以下の端数はやはり利用ごとに切り捨てられてしまいます。
ですので、1番お得なポイント付与条件としては「100円(税込)=1ポイント 月額累計」の付与条件のカードが優れていると言っていいでしょう。
100円(税込)=1ポイント 月額累計の付与条件であれば、月間で切り捨てられてしまう端数は最大でも99円。
きっちりと利用金額に応じたポイントを獲得することが出来る付与条件であると言えるのです。
テーマ別、クレジットカードのポイント付与条件を比較、どっちがお得?
クレジットカード選びの基準としては、ポイントの還元率・付与条件はもちろんのこと、年会費や付帯サービスと言った様々な要素での比較が必要です。
ここでは様々なテーマごとに2枚のカードを比較して、本当にお得なポイント付与条件のカードはどちらかを赤裸々に比べていきましょう。
コストをかけずにポイントを貯めたい!年会費無料のクレジットカード
同じくインターネットサービスの大手グループが発行するカードとして、よく比較される対象となっているのが「楽天カード」と「ヤフーカード」
楽天カードもヤフーカードも同じく年会費無料のカードで、それぞれ楽天やYahoo! JAPANのサービスの利用でポイント還元率3%以上と大きなメリットを受けることが出来るカードです。
- 楽天カードの利用で貯めることが出来るのは、1ポイント1円相当の「楽天ポイント」
- ヤフーカードの利用で貯めることが出来るのは、1ポイント1円相当の「Tポイント」
と、2枚のカードともに人気の共通ポイントを貯めることが出来ます。
では、ポイントの付与条件で比べてみた時はどうでしょうか。
ヤフーカード:100円(税込)=1ポイント 利用毎
楽天カード:100円(税込)=1ポイント 月額累計
ヤフーカードが利用ごとに99円以下の端数が切り捨てられてしまうのに対し、楽天カードは月額累計で端数の切り捨ても月に1回で済みます。
ポイントの付与条件で比べると、楽天カードの方が効率的にポイントを貯めることが出来るということになりますね。
入会6ヶ月は1.5%以上!?高還元率クレジットカード
高還元率のクレジットカードとして、よく比較されるのが「オリコザカードポイント」と「P-one wiz」です。
オリコザカードポイントでは、1ポイント1円相当の「オリコポイント」を100円に1ポイント付与され、通常還元率は1%です。入会後半年はポイント加算率が2倍になり、2%の高還元率で利用することが出来るカードとなっています。
P-one wizは、1ポイント5円相当のポケットポイントが1000円の利用ごとに1ポイント付与され、通常還元率は0.5%。同じく入会後半年間はボーナスポイントが付与され、1.5%の高還元率で利用することが可能です。
ポイントの付与率で比較すると、
オリコザカードポイント:100円(税込)=1ポイント 月額累計
P-one wiz:1000円(税込)=1ポイント 月額累計
両者ともに月額累計でのポイント付与ではあるもののP-one wizは1000円ごとのポイント付与となっており、月間で最大999円の端数が切り捨てられてしまいます。
還元率の面でも、ポイント付与条件の面でもオリコザカードポイントの方が有利であると言えるでしょう。
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マイラー系クレジットカード
カードの利用でマイルを貯めることが出来るマイラー系のカードとして人気の2枚が「JALカード」と「ANA Visaカード」です。
JALカードは200円の利用でJALマイルを1マイル直接貯めることが出来ますので、通常マイル還元率は0.5%となっています。カード年会費と別途4,950円(税込)の年会費が必要にはなりますが、ショッピングマイルプログラムに入会することで100円につき1マイル・1%のマイル還元を受けることが可能です。
ANA Visaカードでは、200円ごとに1ポイント付与される「Vポイント」をマイルに移行して利用する形になります。無料で移行することが出来る「1倍コース」では、1ポイント=1マイルに移行することが出来ますので、マイル還元率は0.5%。
また、カード年会費と別に6,600円(税込)の年会費を払えば「2倍コース」に登録することができ、1%のマイル還元率で利用することが出来ます。
両者ともに、カード年会費と別に費用は必要になるものの、1%を超えるマイル還元を受けることが出来るのですね。
ポイントの付与率で比較すると、
JALカード:200円(税込)=1ポイント 月額累計
ANA Visaカード:1000円(税込)=1ポイント 月額累計
となっており、ショッピング利用時ではJALカードの方が効率的にマイルを貯めることが出来ると言うことになりますね。
それだけではなく、ショッピングマイルプログラムに登録すると、100円につき1マイルの付与となるだけではなく、100円未満の端数も四捨五入されると言うメリットもあります。
JALカードは非常にマイル獲得効率に優れたカードであると言うことが出来るのではないでしょうか。
ステータス重視のクレジットカード
クレジットカード選びの基準となるのは還元率や年会費と言った部分だけではなく、カードそのもののステータスも判断の基準となっています。
ステータスで選ぶカードとしては「アメリカン・エキスプレス®・ゴールドカード」「ダイナースクラブカード」の2枚は間違いのないカードと言えるでしょう。
アメリカン・エキスプレス®・ゴールドカードでは、1ポイント1円相当の「メンバーシップ・リワード」が100円の利用ごとに1ポイント付与されます。
ダイナースクラブカードでも、同じく1ポイント1円相当の「ダイナースクラブリワードポイント」が100円の利用ごとに1ポイント付与されます。
2枚のカードともに、100円につき1ポイント・1%の還元率で利用することが可能、ということになりますね。
ポイントの付与率を見てみるとどうでしょう。
アメリカン・エキスプレス®・ゴールドカード:100円(税込)=1ポイント 利用毎
ダイナースクラブカード:100円(税込)=1ポイント 月額累計
アメリカン・エキスプレス®・ゴールドカードは、利用ごとに100円未満の端数が切り捨てられてしまう、ポイント獲得効率の悪いカードであることがわかるかと思います。
普段からカード利用が多い方は、ステータスカードを選ぶときこそ、ポイントの付与条件を気にする必要があります。ポイント交換の先がマイルなら、間違いなくダイナースクラブカードの方が効率よくポイント(マイル)を貯めることができますね!
⇒ダイナースクラブカードで無駄なくポイントを貯めたい方はこちら
本当のポイント還元率を理解すればもっとお得にポイントが貯められる
ここまで読んでいただいた方は、ポイントを効率的に貯めるためには表面上のポイント還元率だけを見てはいけない、と言うことがわかっていただけたかと思います。
ポイントの付与条件を理解することで、切り捨てられる端数の金額を最小限に抑えることができ、よりお得にポイントを貯めることが可能なのですね。
また、貯めることが出来るポイントの価値に着目することも大切です。
1ポイントあたりの価値が1円なのか5円なのか、また自分が必要とするポイントの使い道と合っているかなど、様々な選択の要素があります。
このように、本当の意味でのポイント還元率を知ることが、節約の為の第一歩となるのですね。